アンテリアブログ

2019.08.14更新

よく このようなご質問をいただくことがあります。

返事が長くなりますので、いつも忙しい私は

ついつい後回しになってしまいます。

そして いつもそのままになって風化してしまいます。

大変申し訳ありません。

ですから、今日はここで できる限りのご説明をさせていただきます。

私も 皆様の言う通り、

Q1、『医療用HIFUハイフの方が出力が強く、効果が高い?』

Q2、『エステで使用する美容器のHIFUハイフは出力が弱く、効果が低い?』

HIFUハイフ機器の1回目の買い替え前は 

少しそう思っていました。

 

だったら、導入するHIFUハイフは性能のいい医療用にしようと思って、
医療用のHIFUハイフを探してみました。

ところが、

美顔や痩身に使用するHIFUハイフで、医療用が見つかりません。

いよいよ困って、一生懸命さがしていると
厚生労働省のHPで公開されている医療器のリストにたどり着きました。
年度別にその年に承認された医療器の
医療承認番号、承認日、一般的名称、販売名、業者コード、申請者が表記されています。

過去10年分ほどさかのぼって調べてみましたが、美顔・痩身に使用されるHIFUハイフで
医療器として認められている機械は日本に一台もありませんでした。
時間がある人は、調べてみてください。新しく承認されている機械があるかもしれません。

医療承認されているHIFUは振戦(ふるえ)の治療のための機械

私が調べた当時は、なかったのですが、
以前もう一度調べてみると、
2016年(平成28年)に、本態性振戦(原因のわからないふるえ)やパーキンソン病などの難治性運動障害振戦症状の緩和を目的としてMRIでのガイド下で頭蓋外部から内部を局所的に焼灼し壊死させる治療のためのHIFU(集束超音波)機器が医療器として承認されていました。

上記のように病院などで本来の治療に使用される集束超音波(HIFU)医療器は見つかったのですが、

アメリカのFDA※でリフトアップの効能を承認されたHIFU機器=ウルセラも、見つかりませんでした。
(探しきれていなかったらすみません)
※(FDAとは【アメリカ食品医薬品局】日本の厚生労働省にあたる公的機関)


日本では美容・痩身に使用されるHIFU機械は医療器のカテゴリーに含まれていないことになります。

つまり、HIFU機械は原産国で医療器であったとしても、
厚生労働省が認可をしていなければ日本では医療器ではないということです。

日本の美容(美顔・痩身)に使われるもので医療用HIFUハイフというのは、

『製造国(原産国)で医療用として販売されている』という意味なのでしょう。

これについては、まだまだ付随する様々な問題条件などがありますが、
長くなりますので割愛します。

①について私が思うところ

美顔や痩身などの美容目的で使用されるHIFUハイフ機器について、
日本で①『そのHIFUハイフは医療器ですか?』といろいろな施設へ質問すると、
日本国内で医療承認番号を受けていない場合はすべて
『医療器ではなく美容器です』という答えになるはずだと思います。

実際のところ、当院で導入しているHIFUハイフは、クリニックでも使われています。

当院の設備機械には、日本で医療承認番号を受けた医療器もありますし、
先述と同様に原産国では医療器であるというものもあります。

Q1、『医療用HIFUハイフの方が出力が強く、効果が高い?』

A-1
『HIFUは医療用かどうか?』ということに関しては
こだわる必要が無いと思います。

出力が強いか、弱いか、これについては次にご説明します。

②『エステで使用する美容器のHIFUハイフは出力が弱く、効果が低い!!』

この件に関してですが、
平成29年の2月ごろでしょうか、HIFUハイフによる顔の火傷が報告されていました。

エステで使う美容器のHIFUハイフが、もし出力が弱いのであれば、火傷なんて起こらないはずです。

でも、実際はエステで使用するHIFUハイフも、火傷をするくらいの出力が出るようです。

決して出力が弱いとは思いません。

適度な量を使えばになるものも、過剰になるとになるのと同じで、

適切に使う(適切な出力で受ける)ことが重要です。

当院の患者様にも 

『私、痛くても よく効いた方がいいので、我慢しますから強く照射してください』

という方がおられますが、それは絶対にしません

安全な範囲の中で設定させていただいております。

 

韓国でHIFUハイフを受けてきたという患者様からうかがった話ですが、

『HIFUハイフを受ける時、麻酔をしてもすごく痛かった』

『その割りに、効き目もあまりわからなかった』と おっしゃっていました。

当院では、痛みを我慢して受けるような出力で施術しなくとも

(施術中に半数の患者様が眠っています)十分に効果は出ています。

 

効果が出なかったのは、

1、shot数が少ないか、

2、照射する部分が適切でなかったか、

3、照射する深度が適切でなかったか、

4、HIFUハイフは2ヶ月くらいゆっくり時間をかけて効き目が出るので、
本当はちゃんと効いているのにご本人様が効果に気づかなかったか、

このどれかだと思います。

 

ウルセラなどの施術ではおよそ100push、(1クリックで26ドットの連射として)

2,600shotでの施術が1回の標準量かと思います。

当院の【おまかせフェイシャルHIFU】の場合、1回で12,000~13,000shotを照射します。(約4~5倍)

例えば、1shot 強い出力でひとつの穴を作るとします。
(本来は立体的に体積で考えるとラグビーボールのような紡錘形に近いですが、平面で考えて)

穴の面積が効果範囲(脂肪や筋膜に作用する範囲)と考えます。

出力を弱くして、穴の大きさを半分にしたとします。

でも、穴の数を ひとつから4つに増やすと、ひとつの効果範囲は1/2でも×4にすると=2となり

出力を弱めて半分にしても4倍たくさん照射すると効果は2倍になるということです。

ちょっと極端かもしれませんが、わかりやすくイメージ出来るように説明するとそういうことです。

当院の見解としては、

【出力が弱くてもshot数を多く照射すれば、比較的安全で効果もでやすい】

と考えております。

ですから当院としては、無理に出力を高くする必要性はないと考えます。

韓国で麻酔をしたのにとても痛いくらいだったのに、特に火傷もしなかったようですので、

HIFUハイフで本当に火傷をするとなると、それはよほど出力なのだと思います。

私は、魚の目・いぼの治療をするときに、皮膚表面が炭化するくらい焦灼して焼き切りますが、

皮膚科では液体窒素で超低温で凍傷させます。

どちらにしても、水泡形成する熱傷第2度以上はかなりの痛みを伴います。

HIFUハイフの出力が少し過剰だった場合、いきなり火傷になるのではなく皮下出血が考えられます。

そしてさらに過剰な出力で照射した場合、火傷になるはずです。

少しずつ強さを上げていって、お声がけしながら患者様の様子をうかがって照射すれば、

火傷は大幅に回避できるのではないかと考えられます。

 

Q1、『医療用HIFUハイフの方が出力が強く、効果が高い?』
Q2、『エステで使用する美容器のHIFUハイフは出力が弱く、効果が低い?』

A-2
『出力が強い方が良い、弱いと効果が悪い』ということに関しては
過不足なく適切な出力で受けることが重要だと思います。

 

補足

Q,クリニックで受けるほうが、HIFUハイフは安全ですか?

A,もちろんエステで受けるよりは 当然、断然、間違いなく 安全です。

医師は人間の身体のことを徹底的に勉強されてきたのですから
エステより安全、それは当たり前です。

しかし、当院に

『クリニックでHIFUハイフを受けて火傷をしたのですがどうしたらいいですか?』

と 写真を見せてくださってご相談に来られた方もおられます。

事実、お写真を拝見して 私も大変驚きました。

医師といえど人間なのです。

そして受ける方の中にも、とても肌の弱い人もおられます。

普通であれば 何も問題が起きるはずがないのに

火傷になったり、皮下出血を起こしたりする可能性も ゼロではありません。

同じ温泉につかっていて、ちょうどいいと思う人がいたり、

熱いと思う人がいたりするのと同じです。

どの患者様にも同じ施術はありません。

私も毎日、非常に慎重に施術をしております。

施術後も、次回お越しになるまで気になる患者様のことが頭から離れません。

どこの施設でも、すべての施術、治療において『絶対大丈夫』は、ないのです。

A-3
『エステよりクリニックの方が安全』ということについては、
その通りだと思いますが、ご自身のお顔や、お身体に受ける施術ですので
どこで受療するにしても十分ご検討くださいますようお願い致します。

 

 

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